お役立ちコラム
新型コロナ感染症の影響でがん検診を控える方が多くなっています。
本日は現在もなお続いているコロナ禍でのがん治療についてご紹介します。
皆様もご存じの通り、コロナウイルス感染症は画期的な特効薬が見つかっていません。さらにこのウイルスは感染力が非常に強いため、コロナ患者を受け入れている病院は病棟を隔離する等の措置を取っており、これがその他の病気の治療に対して大きな影響を与えています。またコロナウイルスは免気力が低下していると重症化するケースが多い病気ですので、コロナ患者と接した医師や看護師は病棟の専任となり、人手の面でも大きな影響が出ています。
実際に大阪大学医学部付属病院が、2020年4月以降に関西で行われた日本人に多い胃がんと大腸がんの手術数を調査した結果、大腸がんは前年比89%、胃がんは実に81%とそれぞれ減少していることが分かりました。病院によると、がん患者はで心筋梗塞などの合併症がある場合は術後引き続きICUでの治療が必要ですが、コロナ重症者の受け入れ等でICU病床や看護師が不足し以前のような医療体制が取れなくなっているのが現状です。
また患者側が感染を恐れ、治療を延期・検査等を控えるケースも出てきているそうです。イギリスの研究機関で発表された論文には、「がんは診断が3か月遅れると大半の年齢で10年後の生存率が10%減少する可能性がある」とも記載されていますから、本来は早期発見できたような方々がコロナ感染を恐れ、検査や治療中断といったケースが続出すると非常に心配ですね。
このような状況下でもがんをはじめとする病気は待ってくれません。がん保険という形で経済的なリスクを回避することはもちろんのこと、継続したがん検診を受けることを忘れてはならないと考えます。気になることがある場合は少しでもはやく検査を受けること、そして定期的ながん検診受診をお勧めいたします!