お役立ちコラム

先進的な研究開発において医療情報の利活用を促進するために2018年5月に施行された「次世代医療基盤法」

2021/11/02

本日は「次世代医療基盤法に基づく研究」についてご紹介いたします。

先進的な研究開発において医療情報の利活用を促進するために2018年5月に施行された「次世代医療基盤法」に基づいた国内初となる研究が、いよいよ始まります。

ファイザーは2020年12月14日、ライフデータイニシアティブおよびNTTデータと、次世代医療基盤法に基づく匿名加工医療情報提供に向けた契約を締結したと発表しました。
がん患者の臨床アウトカムを評価するためにライフデータイニシアティブが医療機関から医療情報の提供を受け、NTTデータがデータの抽出や匿名加工処理などを行うことが可能になります。
ライフデータイニシアティブとNTTデータが提供する匿名加工医療情報提供事業では、レセプトデータやDPC(診断群分類別包括評価)調査データに加えて、電子カルテを参照することができます。今回締結した契約では、電子カルテに書き込まれた医師の診察記録などのリアルワールドデータを活用することによって、レセプトデータやDPC調査データの情報だけでは困難とされてきた治療の効果や安全性の臨床アウトカムを評価する方法について研究していきます。

がん患者の臨床アウトカムを評価する方法が確立できれば、個別化医療の発展や医薬品への早期アクセスを実現するためのエビデンス創出にもつながると期待されています。
ファイザーは、リアルワールドデータを活用することで、革新的な医薬品の提供や医薬品の適正使用を推し進めていくようです。

匿名加工医療情報がその他研究機関や自治体、製薬企業などへの提供や開発が進み、個別の効果的な治療法や医療費の削減にもつながることを期待したいですね。