お役立ちコラム

がんになるとなぜ痩せるのか? がん細胞はサイトカインを過剰に分泌して、タンパク質を分解してしまい、筋肉量が落ちてしまいます。

2022/01/20

本日は意外と知らない「がんになるとなぜ痩せるのか」という疑問を解消したいと思います。

「単に食欲がなかったり、食べる量が減るからでは?」という意見もあるかと思います。
当然ながらそれも正解の1つです!

でも実はまだほかにも理由があるんです。

それは「がん」という細胞の性質に隠されています。
簡単に表すと、がん細胞は自分自身が生きていくため多くのエネルギーを必要とし、罹患者の栄養分をその供給源とするため、栄養を奪い取られてしまい代謝異常となるのです。
エネルギーとなる栄養素を奪い取られてしまった罹患者は、だんだんと栄養不良に陥り痩せていく、ということです。
また、がん細胞はサイトカインという物質を介してたんぱく質の代謝も変化させます。
サイトカインは様々な細胞に働きかけて細胞の働きを変えるホルモンに似た物質ですが、
がん細胞はこれを過剰に分泌して、たんぱく質の分解を促進します。
ご存じの通り筋肉の材料はたんぱく質なので体内でたんぱく質が不足すれば筋肉も減っていきます。

このほかにもがん細胞はいくつかの代謝異常を引き起こし、一連の代謝異常が重なることで、罹患者の栄養状態の悪化・筋肉減少、体重の減少が発生するのです。

ここまで記載したようにがんに罹患した場合は、より多くのエネルギーを消費することになります。

そのため罹患者は健康な人よりも多くのエネルギー摂取を心がけることで、治療に耐えることのできる身体を保つ必要があるということです。

私の母も、抗がん剤治療中は、うなぎのかば焼きをよく食べました。
2日に1回は、うなぎのかば焼きで、食費にお金もかかりましたし、私自身の体重も増えたと思います。