お役立ちコラム

小児がんの「晩期合併症(晩期障害)」といいます。晩期合併症は、小児がん特有の現象

2022/03/06

本日は国立がん研究センターの小児がん情報サービスから、小児がんの合併症等についてお伝えします。
希少性が高いと言われる小児がんは、治癒するようになってきた一方、お子さんが発育途中であることなどから、成長や時間の経過に伴って、がん(腫瘍)そのものからの影響や、薬物療法、放射線治療など治療の影響によって生じる合併症がみられます。
これを「晩期合併症(晩期障害)」といいます。晩期合併症は、小児がん特有の現象です。

主な晩期合併症には、
・成長発達の異常(内分泌(ないぶんぴつ)異常を含む)【身長発育障害、無月経、不妊、肥満、やせ、糖尿病】
・中枢神経系の異常【白質脳症、てんかん、学習障害】
・その他の臓器異常【心機能異常、呼吸機能異常、肝機能障害、肝炎、免疫機能低下】
・続発腫瘍(二次がん)【白血病、脳腫瘍、甲状腺がん、その他のがん】
などがあります。

晩期合併症の多くは、がんの種類、治療の内容、その治療を受けたときの年齢などに関係します。
ほとんどの晩期合併症は、年齢に伴って発症しやすくなり、治療終了後何十年も経過してから症状があらわれることもあります。
晩期合併症に適切な対処をするためには、定期的な診察と検査による長期間のフォローアップが必要になります。
診察で異常がみられた場合には各分野の専門医と連携して治療が行われます。

小児がんでは、患者であるこども自身が治療の内容をはっきり理解することは困難です。
一方で、晩期合併症については、適切なタイミングでの告知やアドバイスが必要です。
成長していく中で年齢に応じて、言葉を変えながら何度も説明した方がよい場合もあるそうです。
また、医療は日々進歩しているので、できるだけ将来に必要以上の重圧を感じることのないように、正確な知識や情報を取得することが大切になります。
こうした合併症によって、経済的負担そして精神的負担も小児がんの場合も発生いたします。
若年層の方へもがん保険のご推進をしっかりしていこうと思います。