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3月9日は「子宮体がんの日」です。食生活の欧米化による高脂質・高蛋白化、少子化・初産年齢の上昇といった要因から、「子宮体がん」の発生率が増加

2022/03/09

本日3月9日は「子宮体がんの日」です。

「し(4)きゅう(9)」(子宮)なのだから4月9日では?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、4月9日は「子宮頸がんを予防する日」として既に一般社団法人 日本記念日協会により認定・登録されていたため、頸部よりも体の上にできるがんなので、その1ヵ月前の3月9日を「子宮体がんの日」としたという経緯があるそうです。

「子宮体がん」は、「子宮がん」のうち子宮体部にできるがんで、上皮組織である子宮内膜にできることから「子宮内膜がん」とも呼ばれています。
子宮の頸部(入り口)にできる「子宮頸がん」の主因がヒト・パピローマウイルス(ヒト乳頭腫ウイルス:HPV)というウイルス感染であるのとは異なり、「子宮体がん」の原因は卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)による影響の蓄積が大きいそうです。

そのためリスクの高い人は
・中高年(50~60代で好発)
・初経が早い
・閉経が遅い
・出産歴がない
・肥満
・糖尿病
・高血圧
・ゲスターゲン製剤を併用しないエストロゲン製剤の単独使用
など、エストロゲンの影響が強い人はよりリスクが高くなります。

従来は「子宮がん」といえば「子宮頸がん」が大多数を占めていましたが、食生活の欧米化による高脂質・高蛋白化、少子化・初産年齢の上昇といった要因から、「子宮体がん」の発生率が増加し、また30代の若年での発症も増えてきています。
「子宮体がん」がごく早期の場合、不正性器出血(月経周期とは関係がなさそうな時期の出血)が見られることが多いため、この段階で適切な検査などを受けていれば、「子宮体がん」の発見率は90%に上るといわれています。

現在、一般に「子宮がん検診」と称して、各種検診などで行われている検査は「子宮頸がん」の検査で、「子宮体がん」の検査ではないので注意が必要です。
「子宮体がん」の検査は、産婦人科受診での診察などを受けてから行われ、その検査としては、直に子宮内膜の細胞や組織を採って調べる病理診断(細胞診や組織診)が一般的です。
子宮頸がんの検診をお勧めされることは多いのですが、「子宮体がん」の検査ではないことはご理解ください。

ちなみに子宮体がんのシンボルは「ピーチリボン」。

ピンクリボン(乳がん)は広く知られていますが、その他のリボンはまだあまり知られていないですね。一度、いろいろ調べてみようと思います。