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4月9日は「し(4)きゅう(9)」(子宮)で「子宮頸がんを予防する日」子宮頸がんのシンボルは「ティール&ホワイトリボン」です。

2022/04/09

本日4月9日は「し(4)きゅう(9)」(子宮)で「子宮頸がんを予防する日」です。

ちょうど1か月前の3月9日は「子宮体がんの日」です』とお伝えしたのを覚えていますでしょうか?

4月9日は「子宮頸がんを予防する日」として既に一般社団法人 日本記念日協会により認定・登録されていたため、頸部よりも体の上にできるがんなので、その1ヵ月前の3月9日を「子宮体がんの日」としたという経緯があることをご紹介しました。

ということで、本日は子宮頸がんについて改めてご案内します。
子宮頸がんは子宮の入口(頸部)にできるがんで、日本では毎年約1.1万人が罹患し、約2,800人が亡くなっています。
20歳代から増加して、40歳代でピークを迎え、その後横ばいになります。
20代、30代の女性で子宮頸がんのために妊娠できなくなる女性が毎年約1200人います。

子宮頸がんのほとんどがヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染で生じることがわかっています。
これは1982年、ドイツのハラルド・ツァ・ハウゼン氏により発見され、同氏はこの功績により2008年ノーベル医学生理学賞を授与されました。
HPVは人の皮膚や粘膜に感染するウイルスで、性交渉で感染することも知られています。
HPVには200種類以上のタイプ(遺伝子型)があり、子宮頸がんの原因となるタイプが少なくとも15種類あることがわかっています。
HPVに感染しても、すぐにがんになるわけではなく、HPV感染者のほとんどは一過性の感染で、2~3年以内に感染が自然消失します。
ごく一部で感染が持続し、数年~数10年の長い時間をかけて、前がん病変を経て、子宮頸がんになります。

子宮頸がんがワクチンで予防できる唯一のがんと言われるのは、その原因のほとんどがHPVであるためです。
HPVのうち特に2つのタイプ(HPV16型と18型)によるものが子宮頸がん全体の50~70%を占めており、そのHPV感染を予防するワクチンが子宮頸がんワクチンです。
HPVワクチンは、2006年に開発、欧米で使われ始め、日本では、2009年12月にワクチンとして承認され、2013年に定期接種となりました。
しかし、その後副作用の可能性がマスコミで大々的に報道され、『積極的勧奨の中止』となりました。
その後、厚生労働省の調査の結果、マスコミで報道されたような多様な症状の原因が子宮頸がんワクチンであるという科学的証拠がなく、子宮頸がんワクチンとの関連は否定されていますが、現在も『積極的勧奨の中止』は継続しています。

そのため、ワクチン接種率は1995年から98年度生まれの人で70%を超えていましたが、呼びかけが中止された2000年度生まれ以降は劇的に低下し、特に2002年度生まれ以降は、1%未満となっています。
HPVワクチンの定期接種の対象者は、小学校6年~高校1年相当の女子で、公費(無料)により接種を受けることができますが、対象年齢を過ぎてから接種するとなると4~5万円の費用がかかります。
『積極的勧奨の中止』によって、知る機会と無料ワクチン接種の機会がなかった世代の女性が声を上げ、3万人を超える署名を集め、子宮頸がんワクチンを無料接種できる機会を求め、3月29日に厚生労働省で田村大臣に手渡したというニュースを見た方もいるのではないでしょうか?
WHO(世界保健機構)は子宮頸がんワクチンの『積極的接種勧奨の中止』により若い女性たちが本来予防可能なHPV関連のがんの危険にさらされたままになっており、不十分なエビデンスにもとづく政策決定は安全かつ効果的なワクチン使用の欠如につながり真の被害をもたらす可能性があると意見しています。
WHOをはじめとする世界の主要な国際機関や政府機関は、子宮頸がん予防ワクチンに関し提供されているあらゆる安全性情報を検証したうえで、引き続き接種を推奨していて、現在では100カ国以上で公的な予防接種が行われています。
ワクチン接種するかどうかは自己判断になりますが、HPVワクチンの定期接種の機会が設けられていることは、お客様にお伝えしていかなければと思います。

また、子宮頸がんは、検査等で発見されやすいがんで、早期に発見すれば比較的治療しやすく予後のよいがんですが、進行すると治療が難しいことから、早期発見が極めて重要です。
20歳以上の女性には2年1回の定期的な検診が推奨されていますので、情報としてはお伝えしていこうと思います。

ちなみに子宮体がんのシンボルは「ピーチリボン」でしたが、子宮頸がんのシンボルは「ティール&ホワイトリボン」です。4月は「ゴールドリボン」で月間です。私は4月に限らずいつもゴールドリボンを付けています。ゴールドリボンは小児がんのための支援のリボンです。がんで悩んでいる、苦しんでいる人たちを支援する活動を応援していきたいと思っています。