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「ポリープ」というのは正確には病名ではなく『皮膚・粘膜などの面から突出し、茎をもつ卵球状の腫瘤』の総称

2021/11/16

本日はがんに似た病気という観点で「大腸ポリープ」について記載したいと思います。

私がお客様対応をさせていただく中で、大腸ポリープの告知がある人に出会う機会は非常に多いです。
大腸ポリープ自体は良性であることがほとんどですし、上記の通り多くの方が診断されています。
そんな大腸ポリープですが、どのような病気なのでしょうか。

実は「ポリープ」というのは正確には病名ではなく『皮膚・粘膜などの面から突出し、茎をもつ卵球状の腫瘤(広辞苑第6版より)』の総称です。
つまり大腸ポリープとは、大腸の粘膜表面が変化し出っ張った腫瘍となっているものを指します。
胃にできるポリープが様々な種類があるのに対して大腸ポリープのほとんどが腫瘍性であり、「腺腫」と呼ばれる小さな腫瘍であることが多く散見されます。

ですが、実はそんな腺腫も稀に大きくなる過程で腺腫の成分がなくなり、「がん化」してしまうケースがあるため完全に無視はできません。
よく医師から「まだ小さいので取らなくてよい」と言われている人が多いですが、これは「腺腫が小さく良性のものであり取る必要は現段階ではないから」です。
かといって「大丈夫なんだ」と無視はせず、定期的に大きくなっていないか確認をする、もしくは早期にとってしまう選択をしても良いのかもしれません。

また中には家族性大腸腺腫症といい、名前の通り大部分が家族の中でも同じ病気の方がいる遺伝性の病気があるそうです。
これは大腸に100個以上の「腺腫」ができる病気で、罹患すると15歳で約60%、35歳でほぼ100%の確率で大腸にたくさんの「腺腫」ができ、「がん」ができる確率は40歳で約50%、60歳でほぼ100%と言われています。(情報元:日本消化器内視鏡学会)

このように「大腸ポリープ」と言っても様々なケースがあり、また「がん」に発展してしまうケースもあります。

よく聞く病名ですが、油断できない点もある病気ですので、1つの知識として知っておくべきかもしれませんね。