お役立ちコラム

がんの「再発」「転移」「浸潤」「播種」について

2021/11/27

本日は再発や転移について、あらためてですが,言葉の定義やその仕組みをお伝えいたします。最新のがん保険の必要性を感じていただくために、ご確認いただければと思います。

がん検診受診率の向上、医療の進歩により、「がんが治る可能性」は今後更に高くなっていくかと思われます。
素晴らしいことである反面、これからは「人生でがんになるのが一度きりとは限らない」時代と言えるのではないかと考えます。

まず「再発」とは、「治療によりなくなったように見えていたがんが、再び発症してしまうこと」です。
再発は、手術で取りきれなかったがんが大きくなったり、治療により小さくなっていたがんが再び成長し始めたりして引き起こされます。
最初にがんが発症した場所は「原発巣(げんぱつそう)」といい、その場所とは別の場所で同じタイプのがんが見つかった場合や、転移したがんが見つかった場合も再発と呼ばれます。

そのため、「再発という大きなカテゴリーの中に、転移という小さなカテゴリーがある」と認識してください。

次に、「転移」とは、「発症したがんが、原発巣とは別の臓器や器官に広がっていること」を指します。
転移の種類としては、
・血管を経由して血の流れが豊富な場所に転移する「血行性転移」
・リンパ液の集まるリンパ節への転移である「リンパ行性転移」
のふたつが代表的です。

これらとは違い、周囲の器官に直接広がってゆくことを、特に「浸潤(しんじゅん)」と呼び、転移とは区別します。
他に、がんのできた臓器から細胞がはがれおち、近くの胸腔や腹腔に広がる現象は「播種(はしゅ)」と呼ばれます。

原発巣であるがんのステージが低ければ低いほど、生存率は高くなる(=再発しにくい)傾向にあります。
5年生存率という指標がありますが、治療から5年後以降に再発することも、もちろんあります。そ
のため、「5年生存率はあくまで再発率を予測するためにひとつの指標にすぎない」ということは覚えて頂ければと思います。

以上を踏まえ、今後はがんにならないために何ができるかや、がんになった時の備えの重要性だけでなく、長い人生で2度目以降のがんを経験した時まで考えることがより必要となってくるかもしれません。
再発時にも備えられ、治療が長引いてもずっとお役に立てるがん保険のご準備をよろしくお願いいたします。