お役立ちコラム

がん細胞にくっつく「核酸アプタマー」を使ったがん細胞を発見する装置

2022/11/19

本日はお隣の熊本県から画期的ながんに関するトピックをお伝えいたします。

熊本大学の研究グループは、1ミリリットルの血液からわずかな量のがん細胞を検出できる機器を開発しました。親指と人さし指で持てる程の大きさで、安価で簡便な検査にも有効とのことです。まだ実用化の段階ではないのですが、血液の検査でがんの疑いを従来より精度よく発見できるようになると期待されており。今後は、大学病院などと連携して有効性を確かめていくようです。
開発した機器の詳細ですが、幅5マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの細かな切り込みが入ったフィルターを備えており、またがん細胞にくっつく「核酸アプタマー」と呼ぶ分子を表面に塗っているとのことです。核酸アプタマーという分子も初耳ではありますが、それよりも5マイクロメートルの切り込みというのに驚きました。
血液を流すとフィルターが変形し、切り込みの隙間が大きくなります。赤血球や白血球は通り抜けるが、がん細胞だけをこしとる形状です。
1ミリリットルの血液には、赤血球や白血球などの「血球細胞」が約50億個と大量にあります。
現時点でもがん細胞の濃度を変えながら血液に混入させて機器で検出する実験をしたところ、がん細胞が5個だけでも見分けられる性能ということが確認されています。
それだけではなく、がんの目印になる腫瘍マーカー(物質)を調べる検査で陰性と診断された患者の血液からも、がん細胞を発見することができるほど高性能であることがわかります。
がんを巡っては診断結果と異なる「偽陽性」や「偽陰性」の結果が出るケースも多い中で、研究グループは腫瘍マーカーとの併用などによってがん診断の精度を向上できる可能性があるとみているそうです。この開発によって更にがん検診の正確性や簡易さが増していくのではないかと感じました。