お役立ちコラム

腸内フローラの多様性や豊かさが健康の鍵 腸内細菌が元気に働き続けるために心がけたい10か条

2022/02/09

私たちの大腸には1,000種類、100兆個以上とも言われる腸内細菌がすんでいます。
この細菌が元気に働き続けられるかどうかは、私たちの心掛け次第です。

以下が、腸内環境を整えるための10カ条です。

①朝のコップ1杯の水分を取る。
眠っている胃腸を目覚めさせる効果があります。その後、朝食をとることで、「胃・結腸反射」がおこり、その刺激で腸が動き出します。

②朝のトイレタイムをサボらない。
朝食後には必ずトイレに行き、排便する。
忙しいと、時間がないから、と排便を我慢するのは禁物。

③毎日30分の有酸素運動
毎日30分の有酸素運動で血行がよくなり、運動の刺激で腸が活発に。排便に必要な腹筋を鍛えるためにスクワットや腹筋運動も有効。
おなかを刺激する「の」の字マッサージや腹式呼吸、からだをねじるなどの運動なども取り入れましょう。

④炭水化物抜きダイエットは注意
腸内細菌のエサは食物繊維です。そしてお米は貴重な食物繊維源です。
野菜より穀物のほうが食物繊維を多く含んでいるので、ごはん抜きの食事は食物繊維が不足してしまいます。
過度なダイエットは要注意ですね。

⑤発酵食品を摂取する。
ヨーグルトや漬物、納豆などの発酵食品には、食品を発酵させて腐敗を防ぐ働きのある細菌や、腸内細菌が好むエサが含まれていて、大腸の活性化に有効です。
ヨーグルトの腸活効果を最も発揮させるには、寝る2時間くらい前に食べるのがベストだそうです。夕食後、胃酸や胆汁の分泌が落ち着いて、腸内細菌が活動しやすい時間帯だからです。

⑥ストレスを解消
ストレスを感じている時や睡眠不足の時は、交感神経が優位になりやすくなるため、腸の動きが悪くなります。
腸と脳とは連動している(脳腸相関)ので、お互いがストレスを敏感に感じ取るそうです。自分なりのストレス対処法をみつけて、ストレスから開放しましょう。

⑦水溶性食物繊維を摂る
大腸フローラでとても大事なビフィズス菌は加齢とともに減少します。ビフィズス菌をできるだけ減らさないよう、菌のエサとなる水溶性食物繊維をとるようしましょう。水溶性食物繊維は、昆布、わかめ、こんにゃく、果物、里いも、大麦、オーツ麦などに含まれています。これらが、大腸内で発酵・分解されると、ビフィズス菌などが増えて腸内環境がよくなり、整腸効果があります。オリゴ糖や天然のイヌリンなどを含む食品を利用する方法もあります。オリゴ糖は大豆やゴボウ、アスパラガス、タマネギ、トウモロコシ、にんにく、バナナなどに多く含まれます。
イヌリンはゴボウやニラに多く含まれます。どちらもビフィズス菌の餌になり、整腸作用があります。

⑧抗生物質など、お薬に頼りすぎない。
抗生物質は1週間の服用でも腸内細菌をすべて死滅させると考えられています。また、睡眠薬や精神安定剤、抗うつ薬などは、副作用として腸の働きを抑えて便秘なりやすいそうです。
便秘の場合でも下剤は最終的な手段と考え、基本は運動や食生活で腸内フローラを整えることが大切です。

様々な病気や健康に通ずる、腸内環境です。すこしでも気をつけて改善していきたいものです。